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Web広告の効果測定の方法を教えて欲しい

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Web広告の効果がない時の問題点を見極めるにはどうしたらいいの?

今回の記事では、こんなお悩みを解決します。

Web広告を出稿するなら、正しい効果測定方法が必要不可欠です。

適切なデータを収集や分析ができなければ、成果につなげられません。

Web広告を運営する上で、非常に重要なポイントを解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

Web広告で期待できる効果とは?

Web広告で期待できる効果は、主に2つです。

  1. 認知をアップさせる効果
  2. 売上を高める効果

それぞれ詳しく確認します。

認知をアップさせる効果

Web広告を活用する効果の1つで、認知をアップさせる効果があります。

自社の商品やサービス、企業の活動を広げていきたい時にはオススメです。

認知のアップは、すぐに商品やサービスの購入につながる訳ではありません

お客さんの頭の中に自社の活動を認知してもらうことで、いざ、ニーズが生まれた時に選んでもらいやすくする効果を狙っています。

CM広告や電車の中吊り広告などをイメージしてもらったら分かりやすいと思います。

売上を高める効果

Web広告を活用する効果のもう1つは、売上を高める効果です。

自社の商品やサービスを購入してくれるお客さんを直接的に獲得していきたい方にオススメです。

こちらはGoogleの検索連動型広告やFacebook広告など、販売を目的とした広告のことを指します。

Web広告を効果的に活用できている定義

Web広告を効果的に活用できている定義は、ROAS(費用対効果)を見ることです。

CV(コンバージョン)やCPA(顧客獲得単価)など、いろいろな指標があります。

ですが、重要なのは、広告費に対してどのくらいの利益が生まれているかの1点です。

事業として行う以上は、せめて広告費の回収を行う必要があります。

広告の基本的な指標

広告の業界では、さまざまな指標があります。

ここでは、広告運用にあたって、覚えておくべき指標についてお伝えします。

基本でもあるので、覚えておきましょう。

インプレッション(Imp)

インプレッション(Imp)とは、Web広告が表示された回数のことを指します。

インプレッションの数が大きくなると、より多くのユーザーに広告が表示されたことになります。

同じ広告費であれば、多くのユーザーに表示がされると効果も高まるので、重要な指標の1つです。

インプレッション単価(CPM)

インプレッション単価(CPM)とは、1インプレッションごとにかかった費用のことを指します。

広告費に対してインプレッション数で割ると算出できます。

リーチ(Reach)

インプレッションと似ていますが、リーチ(Reach)は、広告が表示されたユーザーの数を指します。

例えば、同じユーザーが同じ広告を2回見たとします。

この場合、リーチは「1」ですが、インプレッションは「2」になります。

フリークエンシー(FQ)

フリークエンシー(FQ)とは、同じユーザーに対して広告が表示された回数のことです。

例えば、SNSなどで見ていると同じ広告を何度も目にしたことがあると思います。

つまり、同じユーザーに対して2回、3回と表示されるとフリークエンシーの数値が高くなっていきます。

フリークエンシーが「2」になると、同じユーザーに平均して2回ずつ表示されている意味になります。

フリークエンシーの数値が高いと、新規ユーザーへのアプローチ数が減ってきていると判断できます。

クリック数(Click)

クリック数とは、読んで字の通り、広告がクリックされた回数のことです。

広告のクリック数はWebサイトへのアクセス数と判断できます。

もちろん、クリック数が多くなると広告の効果も高くなってくるので、クリック数を増やすための広告運用が大切です

クリック率(CTR)

クリック率は、広告がクリックされた回数をインプレッション数で割った数字です。

「クリック数 ÷ インプレッション数 = クリック率」の式で計算ができます。

インプレッション数が100回でそのうちのクリック数が10ならば、クリック率(CTR)は10% となります。

インプレッション数が伸びれば、クリック率は低くなる傾向にあります。

クリック率が低いからといって広告効果が悪いわけでもないので、あくまで指標の1つとして覚えておきましょう。

クリック単価(CPC)

クリック単価(CPC)は、広告の1クリックに対して、かかった費用のことです。

「広告費÷クリック数」で計算ができます。

クリック単価は、広告のバナーやテキストの良し悪しを判断するツールの1つです。

クリック単価が低ければ低いほど、広告の効果は高くなりがちなので、下げられるように運用しましょう。

コンバージョン数(CV)

コンバージョン数とは、商品の購入や資料請求、お問い合わせ、メルマガ登録、LINE登録などアクション(成果とみなされる行動)をとった数のことを指します。

メルマガ登録を行うために広告を出稿し10人のメルマガ登録があれば10コンバージョン(CV)とカウントします。

広告そのものの成果とも言える指標なので、できる限り数字を高めていきましょう。

コンバージョン率(CVR)

コンバージョン率(CVR)は、コンバージョンされた確率です。

広告をクリックしWebサイトに訪問したユーザーのうち何%のユーザーがコンバージョンしたかという指標です。

言い方を変えると「LPの精度」と捉えることができるでしょう。

仮に、コンバージョン数が取れていてもCVRが低いと、最適化できる可能性が残されています。

しっかりと確率を見て最適化を意識しましょう。

顧客獲得単価(CPA)

顧客獲得単価(CPA)は、「顧客獲得単価」のことで、1件のコンバージョンを獲得するためにかかった費用です。

例えば、10万円の広告費用をかけて、10件のメルマガ登録があった場合、CPAは1万円になります。(10万円 ÷10件)

CPAは広告運用の良し悪しを判断する1つの指標となりますが、CPAが低くてもCPOが高くなるケースもあります。

ですので、CPAだけの数字を盲信せずに、ビジネス全体の数字を確認することが大切です。

サービス購入単価(CPO)

サービス獲得単価(CPO)は、広告から獲得したユーザーの中で、商品やサービスを購入してもらうためにかかる費用のことです。

広告費を20万円かけて、4人のお客様に購入してもらえると、サービス購入単価(CPO)は5万円となります。

最終的には、CPOが最も低くなるように広告を最適化できると理想的です。

Web広告効果を最大化するための運用手順

Web広告の効果を最大化するために、私が行なっている運用手順を紹介します。

以下の通りの手順で進めてみてください。

目標数値・成果指標を立てる

まずは「目標数値」や「成果指標」を立てます。

ビジネスの内容やコンセプト等を考える前に、数字でビジネスモデルが破綻していると間違いなく失敗します。

そうならないためには「限界CPA」の計算と「広告予算」の算出を行なってください。

限界CPAを算出する

もっとも大切な指標である限界CPAを算出します。

限界CPAとは、1人の顧客を獲得するのに使える広告費の上限です。

つまり、限界CPA以下で広告運用できれば「黒字」で限界CPA以上での運用になると「赤字」になります。

損益分岐点のラインとも言えますね。

限界CPAを計算するためには「商品単価」「成約率」の算出が必要です。

最初の段階では具体的な数値が取れていないと思うので、目標数値を決定すると良いでしょう。

仮に、商品単価が10万円とし、成約率が5%とするなら、「10万円×5%=5,000円」となります。

ということは、5,000円以下のCPAで広告運用することが広告の運用目標となります。

広告費予算を決定する

限界CPAがわかれば、広告費予算を逆算して計算します。

例えば、月100万円の売上が目標とするなら10万円の商品を扱っているなら10件のコンバージョンが必要です。

成約率が5%の場合「10件÷5%=200リスト」が必要な計算です。

限界CPAが5,000円とするなら「200リスト×5,000円=100万円」の広告費が必要です。

ちなみに、この場合、CPAが2,500円で獲得できるなら50万円が利益になります。

ただし、最初の方は、どのくらいの数字で運用できるのかがわからないと思うので、予算を決めて少額からテストすることをオススメします。

これらの計算で目標数値に届かない場合は、価格設計を含む、ビジネスモデルの設計が間違っています。

そこから見直しして、現実的な数値の範囲で自分の売上目標を達成できるように整えましょう。

広告の出稿時に考えるポイント

広告の出稿時に考えるポイントを解説します。

これらの理解もかなり大切なので、しっかりとご確認ください。

広告と広報の違いを理解する

まずは「広告」「広報」の違いを理解してください。

広告とは、商品やサービスを販売するために宣伝を行うことを指します。

一方で、広報とは、事業内容や活動を広く知らせて理解を求める活動のことを指します。

両方とも似ていますが、1番の違いは直接的に商品の販売を目的としているか否かの違いです。

これらの理解が必要な理由は、対象とするターゲットの層が変わるからです。

広告的に配信となると、顕在層にリーチし、対象となる範囲は小さくなります。

それに伴い、必要な広告費も少なくなります。

広報的に配信するとなると潜在層にリーチし、対象となる範囲は広くなります。

それに伴い、広報費が膨大になり大きく費用が必要になります。

もちろん、それぞれに必要なアプローチも異なり、真逆の意味合いで使用すると、どっちも失敗します。

ですので、まずは「違い」を理解しておいてください。

潜在層と顕在層の違いを理解する

「潜在層」「顕在層」について詳しく説明します。

主な違いは商品やサービスへの距離間です。

人が商品を購入する流れとして

「問題認識」→「問題解決策の認識」→「解決策の模索」→「競合比較」→「購入」

という流れを踏みます。

これらを顧客属性に分類すると

「無関心」→「関心」→「関係」→「行動」

という属性に分けられます。

つまり、「無関心」のゾーンに近い方が「潜在層」になり「行動」に近い方が「顕在層」ということです。

潜在層は、サービス購入までの流れに多くの段階があり、販売するためには、それらのステップを越えなければいけません。

顧客層と効果的なWeb広告の種類

Web広告の種類や特徴によって、潜在層と顕在層にリーチしやすい広告があります。

ターゲットの対象に併せて、有効な広告の種類を選ぶようにして下さい。

すると失敗が少なくなります。

教育のフローも併せて一緒に考える

広告の運用は、広告だけでなく、教育のフローも同時に考える必要があります。

限界CPAの計算をすれば、その理由は明白です。

商品単価10万円で成約率2%の場合、限界CPAは「2,000円」です。

この場合、2,000円以下のCPAで運用できれば理論上は黒字で運営できます。

では、商品単価が30万円で、成約率3%の場合はどうでしょうか?

限界CPAは9,000円になります。

つまり、この場合は1リストを集めるのに9,000円のコストがかけられるのです。

CPA2,000円以下で集めるのか、それとも9,000円以下で集めるのかで、広告運用の難易度がまるで違います。

なので、広告運用だけでなくビジネス全体像を見て、教育フローの最適化を図った方が好ましいのです。

販売につながるターゲット設定の考え方

販売につながるターゲット設定を考えるには、上図にあるように、顧客の属性を意識して「問題解決」にフォーカスすることです。

問題や悩み解決にフォーカスすることで、顧客に刺さるキャッチフレーズや広告クリエイティブの形が決まってきます。

効果測定の方法

Web広告の効果測定で意識するポイントをお伝えします。

主に以下の3点をしっかり行いましょう。

  • CVタグなど効果測定タグを正しく設定する
  • ヒートマップツールの導入
  • ABテストを行う

それぞれ詳しく説明します。

CVタグなど効果測定タグを正しく設定する

Web広告には、Facebookピクセルやコンバージョンタグなどの効果測定を行うためのタグを発行して、Webサイトに埋め込む必要があります。

このタグの設定に誤りがあると、正確にデータの計測ができません。

また、せっかくの優秀なAI機能を活用できずに、広告を最適化することができません。

あなたの商品やサービスに興味があるユーザーに広告を最適化しなければ意味がないので、コンバージョンタグの設定は必須です。

忘れずに、正しく設定して下さい。

https://marketingplatform.google.com/about/tag-manager/

Googleタグマネージャー

ヒートマップツールなど効果測定ツールを導入する

広告に使用するLPには、ヒートマップツールを導入してください。

ヒートマップツールは、LPを最適化するためには必須上限なツールです。

MicrosoftがリリースしているClarityというツールが無料で利用できて、優秀です。

https://clarity.microsoft.com/

clarity

ABテストを行う

Web広告の効果測定には、ABテストを行います。

ABテストは、2つのバージョン(A版とB版)の広告クリエイティブやLPを同じターゲットユーザーに対して、適切な頻度で表示してテストすることです。

そして、良かった方のバージョンを使用し、次のABテストを繰り返していきます。

最終的には、いいとこ取りのバージョンの組み合わせが完成します。

このように広告を最適化していきます。

テストして改善策を実行する

テストして改善策の考察や実行が重要です。

この考察がズレると、せっかくテストしているのに間違った方向に進んでしまうことがあります。

この辺りの考察には、多少なりとも経験が必要ですが、コツとしてはビジネス全体像を見て最適化を図ることです。

また、常に新しい情報にはアンテナを貼って引き出しを増やしたり、対応できるようにしておきましょう。

広告だけでなくLPOも行う

広告のみでなく、LPOも行ってください。

CPCが素晴らしく良いのに全くCPAが伸びないケースもあります。

これは広告ではなくLPが原因であることが多いです。

LPの成約率が悪い原因は、ほぼ以下のポイントの内容に含まれます。

  • コンセプトが悪い
  • 広告との一貫性がない
  • キャッチフレーズが弱い
  • CVボタンが上の方にない

ヘッドの部分を改善するだけで一気にCV率が跳ね上がったケースも少なくありません。

ほぼ、間違いなく上記の理由であることが多いので、数字が改善しない場合は修正していきましょう。

ヒートマップツールを導入することも忘れないでくださいね。

Web広告の効果ないときの問題点を発見する方法

Web広告の効果がないときに、どのように問題点を見つけていくのかを解説します。

広告の修正ポイントがわからない、どのように改善を加えたら良いか分からないという方は参考にしてください。

インプレッション数を確認する

私は最初にインプレッション数を確認します。

もし、インプレッションが取れていないのであれば、ターゲットの設定範囲や広告クリエイティブ、コンセプトなどを見直します。

そして、リーチやインプレッションがしっかり確保できるようにしていきます。

Google広告の場合は、キーワードの調整、入札単価の調整、日予算の調整などを見極め「検索結果の競合インプレッションシェア」を100%に近づけていきます。

FB広告などの場合は、同じ予算で広告を出すのであれば、多くのインプレッション数を獲得できた方が良いです。

しかし、こちらで操作できることは少ないので、FB広告に忖度して、好まれるような広告クリエイティブにしていくしかありません。

バナーやテキストを変更するだけで、一気にインプレッションが跳ね上がることもあるので、どんどんテストしてください。

クリック数を確認する

インプレッションがクリアしていれば、次にWeb広告のクリック数を確認します。

クリックが取れてない原因は広告のクリエイティブが関係しています。

広告クリエイティブには、テキスト部分と動画やバナー画像、動画の2つがあります。

どちらも改善することでクリック率が改善します。

テキストや広告バナーを1つずつテストしていき、最も良い組み合わせのモノを見つけましょう。

ちなみに私は動画よりも画像をベースに広告を作ることが多いです。

上手くいけば、動画の方がCPAが下がることが多いですが、作成するコストやテストやダメだった時の修正が大変です。

画像でも、費用対効果は十分に獲得できるので、私は画像でクリエイティブを作ることが多いです。

コンバージョン数を確認する

最後に、コンバージョン数を確認します。

インプレッションや広告のクリック数が良い数字の範囲に落ち着けば、広告側に問題はありません。

コンバージョン数に大きく作用するのはLPです。

もし、コンバージョンが取れないようであれば、LPを広告側の反応の良いキャッチへ統一しましょう。

LPO(LP最適化)に関しては、先ほどお伝えした通りなので、その通りに沿って改善と修正を繰り返せれば、数字はまとまってくると思います。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、Web広告の効果測定方法と効果がない時の問題点を見極める方法について解説しました。

今回の内容のまとめ

  • Web広告で期待できる効果は「認知アップ」と「売上アップ」の2つ
  • 2 Web広告は費用対効果を重要視する
  • 3 Web広告効果を最大化するための運用手順に沿って運用する
  • 限界CPAを算出し、そこから数値指標を立てる
  • Web広告は効果測定しABテストを行う
  • 広告だけでなくLPO改善も行う
  • 4 Web広告の問題は「インプレッション数」「クリック数」「コンバージョン」の順で確認する

ぜひ、Web広告の運用にお役立てください。

Q&A

Web効果で期待できる効果はなんですか?

認知度のアップと売上のアップが期待できます。

Web広告の効果を測定する方法はありますか?

コンバージョンタグなどを設定することで、効果を計測できます。また、LPにはヒートマップツールを導入することで、効果測定が可能です。

Web広告のクリエイティブって重要ですか?

重要です。クリエイティブは、インプレッション数を確保したり、LPへの誘導率などに関係しています。訴求内容やコンセプトによれば成約率にも影響します。

Web広告を出稿する際の予算設定について教えてください。

予算は限界CPAを算出し、そこから逆算することで必要な予算を割り出します。最初はどのくらいの数字が出せるかがわからないため、予算を決めて少額からテストすることをオススメします。

Web広告によるコンバージョン率の向上につながる方法はありますか?

広告テキストやバナー、LPの最適化を行うことでコンバージョン率を高められます。商品やサービスのコンバージョンを高めるためには、広告との統一性や、広告後のセールス力も重要です。

Web広告において意識すべきターゲティングついて教えてください。

Googleの検索連動型広告であれば、顕在キーワードにてターゲッティングを行い、Facebook広告ではブロード配信がオススメです。ターゲティングはAIが優秀なので、設定よりはコンセプトが重要です。